iPhoneの非正規修理店

iPhoneを修理に出す際に、現在、多くのユーザーのファーストチョイスになっているのが「非正規店」です。iPhoneの修理の際は、Apple Storeに依頼するという手もありますが、いくつかのデメリットがあるため、多くのiPhoneユーザーにとっては正規店に修理に出すことが難しいという現状もあります。ただ、最近は非正規店の中でも信頼できる店とできない店があるようです。そこでこの記事では、iPhoneの非正規修理店に絞り、その選び方について解説していきます。

iPhoneの非正規修理店とは

iPhoneを修理する際に、多くのユーザーが利用しているのが非正規修理店です。非正規というと今ひとつ響きが悪いので一応、断っておきますが、あなたの街にある多くのスマートフォンのリペアショップは、Appleから認定されているわけではない非正規店です。iPhoneをはじめとするスマートフォンやタブレットなどを修理・メンテナンスすることを業務にしています。
この世界はコンペティションが激しいため、ショップは1つ消えては生まれを繰り返しています。いい加減な仕事をしていてはすぐにクチコミが広まってしまうため、多くの店がアフターサービスを含め、多大な営業努力をしています。しかし、最近はあまりよろしくない評判を聞くこともあります。このようなショップはどうやって見分ければよいのでしょうか?

iPhone非正規修理店の特徴

信頼できる非正規修理店を見分ける方法をご紹介する前に、非正規修理店の特徴についてまとめておきたいと思います。

非正規修理店には、主に以下のような長所があります。

・正規店と比較すると修理にかかる費用は安い

・データが消えることはほとんどない

・即日修理が可能な場合が多く、時間もかからない

・予約がいらない

・家の近くにある

もちろん、正規店には正規店なりのメリットがありますが、正規店、特にApple Storeは家の近くにないという人も多いので、それが最大のネックになります。やはりiPhoneを含むスマートフォンは、使えないと日々の業務や生活に影響しますので、近くですぐに直せることはとても大切です。

iPhone修理・よい非正規修理店を選ぶ方法

まず、断っておきますが、すべての非正規修理店がいい加減な、信頼できないショップなわけではありません。多くのショップが健全な競争を行い、切磋琢磨しています。技術や知識が伴わない一部のショップが問題なのです。それでは、よい非正規修理店を選ぶ方法について解説していきます。

実店舗を持っている

非正規修理店の中には、実際に店舗を持たずに営業しているネット専業の業者もあります。ネット専業の修理店が必ずしもだめなわけではありませんが、店舗がないだけに連絡の面で不安が残ります。やはり実際に店舗を持って営業している業者のほうが安心できるでしょう。最近、ありがちなのは、Googleで検索して見つけたのにすでに廃業していたというケースです。それだけコンペティションの激しい世界なので、まずは店舗が実際に存在しているか確かめてみることをおすすめします。

総務省登録修理業者

iPhoneやAndroidスマホの修理を行う場合、日本には守らなければならない法律が存在します。スマートフォンは、電波法や電気通信事業法に基づいて使用されなければならないものです。実際は海外で販売されているスマートフォンでも国内で使えるのですが、本来は、日本での使用に適していると許可された端末でなければ使うことはできません。国内で同一のモデルが販売されているスマホであっても、海外モデルは例外とされる場合もあります。

少し話がそれましたが、すなわち、日本では、日本の法律で認められた端末しか使えず、修理業者もその法律に基づいて端末を修理する必要があるのです。

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、iPhoneは、過去に「脱獄」と呼ばれる違法に改造された端末が多く出回っていました。総務省登録修理業者の制度は、そんな違法改造をする業者が乱立し、さらに修理業者の技術やサービスレベルの低下も背景にあり生まれた制度です。

この時期、スマートフォンの利用者が急増していたことから、政府は修理業者のレベル向上の目的もあり、この制度を導入しました。総務省登録修理業者は、スマホの修理について、総務省から認められた業者ということになります。国が国内で使用してよいと認めたスマートフォンを、その認められた内容で修理できる業者が総務省登録修理業者です。これは機種ごとに認定されるため、極端な話ですが、iPhone 6だけで認められている業者がiPhone Xを修理することは、法的には認められないということになります。

総務省登録修理業者の看板は、iPhoneやAndroidスマホの修理を行う非正規業者が絶対に持つべきものです。そのため、この看板がない業者で修理することは避けましょう。また、自分の所有する機種で登録を受けているかどうかもかならず確認する必要があります。

保証

保証なんて、新品ならともかく、修理で付いてくるのかと疑われる方もいらっしゃると思います。今や、非正規修理店でも修理保証を付けないところなど信用するに値しません。それぐらい修理保証は当たり前になっています。総務省登録修理業者であることとあわせて、修理保証はとても重要な判断材料になります。

技術

これは修理に出してみないとわからないかもしれません。ただし、当然ながらどこのショップも同じ技術力を備えているわけではないので、ここではヒントを挙げようと思います。

iPhoneにしてもAndroidスマホにしても、修理には難易度があります。よくある故障であっても、かんたんにできるものとできないものがあります。たとえば、バッテリーやスクリーンのガラスの交換は難易度の低い修理です。もう少し、細かいパーツがからむ修理になると難易度が上がります。電源ボタンは好例です。ウェブサイトで判断するとすれば、メニューかクチコミがよいでしょう。特にクチコミで細かい部分の修理に関するものがあれば、注意してチェックしてみましょう。返信コメントなども確認できれば、信憑性が上がります。

安すぎないショップ

iPhoneを修理する際、非正規修理店では純正パーツを使うことはありません。このあたりが正規店との修理費用の違いを生むポイントでもあるのですが、だからといって、非正規修理店で粗悪なパーツを使っているというわけではありません。ただし、あまりにも料金が安いショップには注意する必要があります。激しい競争の影響もあり、パーツの質を落としている業者が存在することは否定できません。粗悪パーツが組み込まれてしまうと、iPhoneが異常な動作を起こすこともあります。利益を出すことを考えて安いパーツを使うような業者は、結局、淘汰されていくことになりますが、ユーザーとしてその被害にあいたくはありません。料金設定があまりにも安い業者には注意しましょう。

料金が明示されているショップ

料金設定があまりにも安い業者は避けるとして、料金がしっかり示されていない業者も存在します。確かに、故障は開けてみなければわからない部分もあります。しかし、ユーザーを戸惑わせるような表示をしている業者があることも事実です。ウェブサイトに表示されている料金とは違う場合や、キャンペーン中のはずなのに適用されないというトラブルはよくあります。優良業者なら、はっきりとした料金表があるはずです。お金に曖昧な業者は避けたほうがよいでしょう。

ウェブサイトに技術的なコラムがある

ウェブサイトに技術的なコラムがあると、そのショップの信頼度は上がります。判断は難しいところですが、読む側として技術的な話が理解できるかできないかではなく、実績や特定機種でこわれやすい箇所について触れているようなコラムがあると、信頼度は上がると思います。少なくとも、技術的なコンテンツがないようなショップは避けたほうが無難です。